北海道大学は北海道を代表する国立大学ですが、「道内生が多い学部はどこ?」「浪人生が多い学部は?」といった疑問を持つ受験生や保護者も多いでしょう。
今回は、令和8年度(2026年度)北海道大学入学者データをもとに、
- 学部ごとの道内占有率
- 学部ごとの現役率
- データから見える受験傾向
を詳しく分析します。
北海道大学全体の傾向
| 項目 | 人数 |
|---|---|
| 入学者数 | 2,588人 |
| 道内出身 | 780人 |
| 道内占有率 | 30% |
| 現役率 | 71% |
北海道大学の入学者のうち、道内出身者は約3割しかいません。
わずか10年で約4割から約3割と1割も減少しました。いまや約7割は道外出身者です。
出身者の内訳は北海道3割、関東3割、関西1.5割、北陸・中部1.5割、東北0.5割、九州他0.5割です。
「北海道大学だから北海道出身者ばかり」というイメージを持つ人もいますが、実際には全国から学生が集まっています。
現役率は約7割。こちらも、わずか10年で1割も増加しました。既卒生・浪人生は約3割しかいません。
文系学部は比較的道内生が多い
文系学部を比較すると次のようになります。
| 学部 | 道内比率 | 現役率 |
|---|---|---|
| 文学部 | 30% | 71% |
| 教育学部 | 38% | 66% |
| 法学部 | 36% | 70% |
| 経済学部 | 49% | 76% |
最も道内生が多いのは経済学部
経済学部は、道内比率49%と、半数近くが北海道出身です。
文系学部では突出して高く、
北海道内の進学校から多く進学していることが分かります。
さらに、現役率76%と高く、現役合格者が多い学部でもあります。
教育学部は現役率がやや低め
教育学部は
- 道内比率38%
- 現役率66%
となっています。文系学部の中では現役率が最も低く、浪人生も一定数いることが読み取れます。
総合入試文系は全国区
総合入試文系を見ると、
- 道内比率16%
- 現役率80%
となっています。道内生はわずか16%。
つまり、総合入試文系は全国から優秀な受験生が集まる入試といえます。
一方で現役率は80%と高く、現役合格者が中心です。
理系は選抜群によって大きく異なる
総合入試理系全体では
- 道内比率27%
- 現役率72%
ですが、選抜群ごとの差が非常に大きいのが特徴です。
| 選抜群 | 道内比率 | 現役率 |
|---|---|---|
| 数学重点 | 30% | 71% |
| 物理重点 | 29% | 65% |
| 化学重点 | 29% | 67% |
| 生物重点 | 17% | 74% |
| 総合科学 | 26% | 81% |
生物重点は全国型
もっとも特徴的なのは生物重点選抜群です。
道内比率は17%しかありません。つまり、約8割が道外出身者です。
全国の難関高校から受験していることがうかがえます。
総合科学選抜群は現役率トップクラス
総合科学選抜群は現役率81%。
総合入試理系の中で最も高い数字です。
浪人生よりも現役生が多い学科といえるでしょう。
物理・化学は浪人生も多い
一方、物理重点は65%、化学重点は67%と、現役率がやや低めです。
理系難関学部らしく、現役生は物理・化学が間に合わない生徒もいることが窺えます。
医学部
医学科
- 道内36%
- 現役67%
最難難関らしく、浪人生も多くいます。
保健学科は北海道出身者が圧倒的
| 専攻 | 道内比率 |
|---|---|
| 看護 | 79% |
| 放射線 | 75% |
| 検査技術 | 69% |
| 理学療法 | 61% |
| 作業療法 | 29% |
看護・放射線・検査技術は約7〜8割が北海道出身となっています。北海道内からの人気が非常に高いことが分かります。
現役率も非常に高い
放射線技術は83%、検査技術は86%と、全学でもトップクラス。
保健学科全体でも80%が現役です。
理学部・工学部・農学部は全国型
後期入試を中心とする
- 理学部16%
- 工学部18%
- 農学部16%
はいずれも、道外出身者が8割前後となっています。
北海道大学ブランドに全国から受験生が集まっていることが分かります。
獣医学部は全国でも屈指の全国型
今回もっとも驚く数字がこちらです。
| 学部 | 道内比率 |
|---|---|
| 獣医学部 | 3% |
入学者37人のうち、北海道出身はわずか1人。
97%が道外出身という極めて全国色の強い学部です。
北海道大学獣医学部が全国トップレベルの人気を誇ることを裏付けるデータと言えるでしょう。
歯学部・薬学部は現役率が低い
| 学部 | 現役率 |
|---|---|
| 歯学部 | 49% |
| 薬学部 | 50% |
現役生と浪人生がほぼ半々であり、全国的にも難易度の高い学部らしい特徴が表れています。
学部別ランキング
道内占有率ランキング
| 順位 | 学部 | 道内比率 |
|---|---|---|
| 1位 | 保健(看護) | 79% |
| 2位 | 保健(放射線) | 75% |
| 3位 | 保健(検査技術) | 69% |
| 4位 | 保健(理学療法) | 61% |
| 5位 | 経済学部 | 49% |
現役率ランキング
| 順位 | 学部 | 現役率 |
|---|---|---|
| 1位 | 国際総合入試(理系) | 100% |
| 2位 | 保健(検査技術) | 86% |
| 3位 | 保健(放射線) | 83% |
| 4位 | 総合科学選抜群 | 81% |
| 5位 | 理学部後期 | 81% |
データから分かる3つのポイント
今回のデータから、北海道大学には次の3つの特徴が見えてきます。
① 北海道大学は全国大学である
全体の道内比率は30%しかなく、約7割が道外出身です。北海道の大学というイメージ以上に、全国から学生が集まる大学であることが分かります。
② 保健学科は地域密着型
看護・放射線・検査技術では道内比率が7〜8割に達しており、地域医療を支える人材育成という役割が反映されていると考えられます。
③ 難関学部ほど全国色が強い傾向
獣医学部(3%)、理学部後期(16%)、工学部後期(18%)、総合入試文系(16%)、生物重点(17%)などは、全国から受験生が集まる「全国型」の学部・入試区分です。
まとめ
北海道大学の入試データを分析すると、「北海道の大学」という印象とは異なり、全国から優秀な受験生が集まる総合大学であることが明らかになりました。一方で、保健学科のように地域医療を支える人材を多く育成する学科では、道内出身者の割合が高く、学部ごとに役割の違いも見えてきます。
また、現役率にも学部間で大きな差があり、検査技術や放射線技術、総合科学選抜群は現役合格者が多い一方、歯学部や薬学部では浪人生の割合が高い傾向が見られました。
北海道大学を志望する受験生は、偏差値だけでなく、「道内占有率」「現役率」「全国からの受験生の割合」という視点から志望学部を分析すると、より実態に即した受験戦略を立てることができるでしょう。
