北海道大学(北大)は旧帝国大学の一つであり、国立大学最多となる12学部を擁する全国トップレベルの人気を誇っています。人文・社会・自然科学のほぼ全ての幅広い分野を学べ、世界的なレベルでの研究ができます。札幌にメインキャンパスを構え、都心でありながらも広大なキャンパス、先進的な研究環境、自然豊かな学びの場という魅力があり、恵まれた環境で学べるところも支持を集めております。
全国から受験してくるため道内占有率が年々下がっており、2025年の入学者のうち道内出身者は29.6%となり、3割を切ってしまいました。札幌南高、札幌北高では上位半分、札幌西・東だと上位1/3に入っていないと難しくなっています。
この記事では、北海道大学の道内占有率を分析した上で、札幌圏内のトップ高校の北海道大学の合格実績の推移を見ていきます。
・北海道大学は1学年2,600人のうち文系は約600人、理系は約2,000人。
・入試(合格者)は前期日程2,000人、後期日程450人。フロンティア入試等150人。
道内占有率(道内高校出身者)
入試日程別
| 2016年 (10年前) | 2023年 | 2024年 | 2025年 | |
| 前期日程 | 41% | 34% | 35% | 33% |
| 後期日程 | 19% | 12% | 12% | 12% |
・前期日程、2016年 41% → 2025年 33%(8%減)となり減少傾向。
・後期日程、2016年19% → 2025年12%(7%減)と減少傾向。
北海道大学は道外出身者の比率が年々下がっていることが明確にわかるが、とりわけ後期日程は、東大、京大が後期日程がないため、東大・京大落ちなの全国トップ層が北大を受験するため、道内組はほぼ対抗できず道内占有率は約1割にとどまる。
前期・文系
・この10年で大幅に減少。とりわけ、数学が不要(数学は選択科目)の総合文系・文学部で大幅減少。
→数学を捨てた(諦めた)関東の私立文系早慶・MARCH、関西の関関同立レベル組が北大も受験しにきて合格していく流れ。そのため合格者と入学者の乖離もおきている。早稲田政経・法、慶應経済など早慶の看板学部も合格している場合、早慶の看板学部を選択する
| 2016年 (10年前) | 2023年 | 2024年 | 2025年 | |
| 総合文系 | 21% | 15% | 14% | 17% |
| 文 | 45% | 38% | 39% | 26% |
| 法 | 57% | 44% | 46% | 44% |
| 経済 | 56% | 44% | 53% | 43% |
※教育学部は20人しかいないためブレが大きいため除外
前期・理系
・10年前と比べると減少しているが下げ止まり。
・総合理系制度導入と重点科目導入により、得意科目の点数割合を増やせる傾斜方式のため、私立の併願先としても選択しやすいことから、全国から志望者が集まる。
・その中で、保健学科は地元志向が強いのか全国から集まらず。結果として、北海道の占有率が極めて高い。
・函館キャンパスの水産学部は道内占有率が低い。
| 2016年 (10年前) | 2023年 | 2024年 | 2025年 | |
| 総合理系 | 33% | 29% | 29% | 29% |
| 医学科 | 48% | 33% | 37% | 29% |
| 保健学科 | 74% | 69% | 73% | 75% |
| 歯学部 | 50% | 36% | 24% | 31% |
| 水産 | 30% | 22% | 21% | 18% |
| 獣医 | 9% | 0% | 5% | 5% |
後期・文系
・東大・京大落ちなど関東・関西のトップ層に道内組はほぼ対抗できず
| 2016年 (10年前) | 2023年 | 2024年 | 2025年 | |
| 文 | 17% | 13% | 25% | 14% |
| 教育 | 15% | 22% | 11% | 17% |
| 経済 | 35% | 5% | 21% | 14% |
後期・理系
・東大・京大落ちなど関東・関西のトップ層に道内組はほぼ対抗できず
| 2016年 (10年前) | 2023年 | 2024年 | 2025年 | |
| 理学 | 16% | 4% | 15% | 7% |
| 薬学 | 15% | 25% | 9% | 13% |
| 工学 | 18% | 8% | 9% | 10% |
| 農学 | 7% | 7% | 3% | 5% |
| 水産 | 15% | 23% | 16% | 23% |
| 獣医 | 13% | 7% | 13% | 0% |
札幌圏内の高校別 合格者数推移
■札幌北高
・合格者数は減少傾向。現役率は約8割。
・特に、総合理系が減少(51人→49人→38人)
・保健学科が毎年20人前後と多いが減少傾向(26人→13人→13人)
保健学科は看護学、放射線技術、検査技術、理学療法、作業療法。
水産学部も多く、“北大”にこだわる生徒が多いのか。
■札幌西高
・合格者数は増加傾向。現役率は約8割。
・保健学科が毎年10人以上で増加傾向。
2025年は15人と札幌北高を上回る。
■札幌南高
・合格者数は減少傾向。現役率は約8割。
・東大、東京科学大落ちの後期合格者数が多いのが特徴。
・医学部医学科の合格者数が減少(13人→11人→5人)。
・西高と異なり、保健学科は毎年数人。
・文系も減少(22人→25人→18人)
■札幌東高・札幌旭丘高
・学部別実績は非公開
| 2023 | 2024 | 2025 | 傾向 | |
| 札幌北 | 121 | 113 | 97 | ↓ |
| 札幌西 | 62 | 70 | 76 | ↑ |
| 札幌南 | 84 | 85 | 70 | ↓ |
| 札幌東 | 52 | 60 | 70 | ↑ |
| 札幌旭丘 | 26 | 34 | 40 | ↑ |
| ★札幌第一 | 32 | 27 | 33 | → |
| 札幌開成 | 20 | 16 | 18 | → |
| ★立命館慶祥 | 15 | 8 | 16 | → |
| 札幌月寒 | 17 | 11 | 15 | → |
| 札幌国際情報 | 16 | 11 | 15 | → |
| 北広島 | 11 | 19 | 15 | → |
| 札幌啓成 | 7 | 14 | 14 | → |
| ★札幌光星 | 7 | 25 | 14 | → |
| 札幌手稲 | 14 | 14 | 11 | → |
| ★札幌日大 | 12 | 7 | 11 | → |
