【高校入試】中3秋から冬の勉強方法

中学3年生にとって、11月は高校受験の“本格的な勝負の始まり”です。
総合学力テストや進路調査も終わり、いよいよ本格的に入試に向けて勉強をする時期になりました。

「もう遅いかも…」と焦る人もいれば、「何から手をつけたらいいかわからない」と悩む人も多いはずです。ですが安心してください。今からでもやり方を工夫すれば、確実に成績を上げることができます。

ここでは、北海道の公立高校入試を念頭に、「この時期にどのように勉強すればよいか」を、具体的に紹介します。

北海道公立高「入試の全体像」を知ろう

どんな試験でも、相手(=入試)を知ることが第一歩です。
北海道の公立高校入試は、5教科(国・数・英・理・社)で行われ、各教科50分・100点満点のしけんになります。ここまではご存知の方が多いと思います。

では、どの順番で行われるか?その順番を想定して普段から勉強をしているかまで大切です。
3月の何日に行われるか?

北海道公立高校入試:令和8年3月4日(水)

・各教科55分で冒頭5分は注意事項説明・問題配布、実際に解答に要する時間は50分。

教科時間
国 語 9:20 ~ 10:15
数 学10:35 ~ 11:30
社 会11:50 ~ 12:45
昼 食  
理 科13:35 ~ 14:30
英 語14:50 ~ 15:45

■持参しないとだめなもの
・受検票・鉛筆(シャープペンシルを含む)・消しゴム・定規(分度器のついていないもの)
・コンパス・鉛筆削り・上履き・昼食

■持ち込みを認めないもの
・計算機・携帯電話・辞書機能付時計・ウェアラブル端末等、学力検査の公正を損なうおそれのあるもの

“逆転の可能性”を上げる3つの基本

(1)まずは「過去問」に取り組む

入試や資格試験において、過去問は「最強の教材」です。

高校入試の勉強でも、もちろん「過去問を解くこと」は、最も効果的な方法で逆転できる教材の一つになります。

過去問は、実際に出題された入試問題そのものです。教科書や一般的な問題集では知ることのできない、「本番のレベル・考え尽くされた問題」を知ることができます。

・出題の傾向(どの分野、どの考え方が出やすいか)
・難易度(どの問題は落とせないか、どの問題は落とすこともありか)
・問題に取り組む時間配分
・独特な問題文の表現や形式

特に、北海道の公立高校入試は、毎年似た形式やテーマで出題される傾向が強いため、過去問を繰り返し解くことで「出やすいパターン」を効率よくつかむことが可能です。

ただ問題を解いて答え合わせをするだけでは、過去問の効果は半減します。

■間違えた原因を徹底的にする
いまわからない問題や不正解だった問題があれば喜んでもいいくらいです。これらの問題に取り組むことが、成績アップののびしろになります。なぜ間違えたのか理由をハッキリさせることが重要です。原因を明確にすることで、次に同じミスを防ぐことができます。

・「計算ミス」
・「問題文の読み落とし」
・「知識不足」
・「解法が分からなかった(理解していない)」

■制限時間を設けて本番を意識する

問題を解く際は、必ず入試本番と同じ制限時間を設定しましょう。時間内に問題を解ききる実践的な練習を重ねることが、得点力アップにつながります。

過去問は、今の自分の実力を映すものであり、合格への最短ルートを示す「針路図(地図)」です。自分の得意・不得意や、目標点との差といった「現在地」を正確に把握し、入試本番に向けて何をすべきかを見つけるためにも、この時期は過去問演習にしっかり取り組みましょう。

(2)「間違いノート」を作る

受験勉強で着実に成績を伸ばすために欠かせないのが、「間違いノート」の作成です。過去問や学校のテスト、問題集で間違えた問題を1冊のノートにまとめましょう。
ただ解答を書き写すのではなく、「なぜ間違えたのか」「次にどうすれば防げるか」を書き込むのがポイント。自分専用の弱点ノートは、直前期に最高の復習教材になり、自分が間違えた問題だけを厳選してまとめた、あなただけの特別なノートです。

間違いノートを作る最大の目的は、もちろん「同じミスを二度と繰り返さない」ことにあります。

効果的な「弱点克服ノート」にするためのポイントは、以下の3つをセットで記録することです。

  1. 間違えた問題を記録する(問題を貼るか、簡単に書き写す)
  2. 間違えた理由を明確にする
    「計算途中の符号を見落とした」
    「公式を忘れていた」
    「問題文を読み間違えた」など、ミスの原因を具体的に書き残します。
  3. 正しい解き方や考え方をメモする
    次に解けるように、正しい手順や重要な知識をまとめておきます。

この3点を徹底することで、間違いノートは単なる記録ではなく、あなたの弱点を狙い撃ちできる「最強の参考書」に進化します。

そして何より重要なのは、作って終わりにするのではなく、定期的に見返すことです。毎日、短時間でもいいので1ページずつ復習すれば、苦手分野が自然と克服され、得意分野へと変わっていきます。間違いノートは、あなたの努力の軌跡であり、合格へと導くあなただけの必勝アイテムです。

(3)1日単位の目標を立てる

「今日は関数のグラフ3問」「英単語を50個覚える」など、小さな目標を決めて勉強するのが効果的。
目標を“こなせた”という実感が、次の日のやる気にもつながります。

受験勉強で成果を上げるためには、まず**「明確な目標を立てること」が欠かせません。目標があることで、自分がどこへ向かっているのかがはっきりし、日々の勉強に目的意識**が生まれます。

大きな目標と小さな目標の積み重ね

「志望校に合格したい」という大きな目標を持つことはもちろん大切です。しかし、それだけではなく、「次の模試で数学を10点上げる」「英単語を1日50個覚える」など、具体的で達成可能な小さな目標を積み重ねていくことが重要です。

目標を立てることで、勉強の計画が立てやすくなり、「やるべきこと」が明確になります。また、目標を達成したときの達成感が自信となり、次へのモチベーションにつながります。反対に、目標がないまま勉強すると、努力の方向がぼやけてしまい、ただ時間だけが過ぎてしまいがちです。

計画的な学習を支える「1日の目標」

受験勉強を計画的に進めるためには、長期的な目標だけでなく、1日単位の目標を立てることが大切です。1日の目標を決めることで、「今日は何をすればいいか」が明確になり、勉強の迷いがなくなります。また、達成したときの達成感がやる気の継続につながります。

受験は長い道のりですが、「今日」「今週」「今月」と短期的な目標を積み重ねていくことで、確実にゴールに近づくことができます。特に、1日単位の目標を立てることが、計画的に勉強を進めるための鍵となります。

  • 目標設定のコツ
    • 具体的で実行可能に
      「英語を頑張る」ではなく、「英単語を50個覚える」「過去問を1年分解く」のように、行動を数字で表すと実行しやすくなります。
    • 時間帯で区切る
      「午前は数学の計算練習」「午後は理科の暗記」など、時間帯ごとに分けると集中力が保ちやすくなります。
  • チェックと振り返り
    • 1日の終わりには「どこまでできたか」をチェックし、達成できた項目には印をつけましょう。小さな成功体験の積み重ねが、自信とモチベーションを生みます。

目標を立て、それを毎日意識して行動することこそが、合格への一番の近道です。
1日の目標を明確にし、着実にクリアしていくことが、入試本番での大きな成果につながります。

時間帯内容ポイント
17:00〜18:00過去問演習(数学・英語など)集中力の高い時間に
18:00〜19:00間違い直し・間違い分野学習苦手分野の克服に
19:00〜20:00夕食・休憩
20:00〜21:00暗記科目(理科・社会など)暗記分野を集中的に
21:00〜21:30ノート整理「復習で終わる」のが大切

※疲れた日は、短時間でも「やる習慣」を切らさないことが重要です。